「この土地、正直…売れませんね」と言われたあなたへ
不動産業者から、こう言われたことはありませんか?
「この土地は…ちょっと売れないですね」
建物は借地人のもの。
地代も安く、管理や手続きばかりが重くのしかかってくる。
そんな現実に直面したとき、ふとよぎるのが
「いっそ手放せたら…」という気持ちかもしれません。
でも、その判断、本当に今でいいのでしょうか?
この記事では、底地をめぐる“いっそ”の感情に寄り添いながら、
残す・活かす・手放す──どんな選択にも納得できるよう、
5つの視点から考える道筋をご紹介します。
✓「もう持ちたくない…」
✓「でも、どうしていいか分からない…」
そんな方へ、出口を一緒に探す記事です。
その“価値がない”という言葉、本当にそうでしょうか?
「売れませんね」と言われると、まるで
「この土地にはもう意味がない」と断定されたように感じます。
でも実際は、価値が“ない”のではなく、見えづらくなっているだけかもしれません。
借地付きの土地は、なぜ売りにくい?
底地(借地権付きの土地)は、一般的な土地と違って
自由に使えるわけではありません。建物は借地人の所有物であり、
地主が勝手に売ったり建てたりできない制約があります。
また、地代も月数千円〜1万円程度と安く、収益物件として見れば割に合いません。
このため、不動産会社も「手間のわりに儲からない」「買い手がつきにくい」と判断し、
そもそも取り扱わないというケースが非常に多いのです。
不動産業者が敬遠する「3つの理由」
- 契約関係が複雑でトラブルになりやすい
- 建物や借地人の状態により流動性が低い
- 売却しても仲介手数料が低すぎる
そのため、業者の口から「売れません」と言われた場合、
それはあなたの土地に問題があるというよりも、
業者にとっては扱いにくいという事情が大きいのです。
それでも「評価されにくい=無価値」ではない
たとえば底地は、相続税評価が低く抑えられるというメリットがあります。
また、地代収入が少額とはいえ定期的に入ってくることも事実。
つまり、すぐ売れない・高く売れない=価値ゼロではありません。
見えにくくても、「じつは静かに役に立っている」性質の土地なのです。
Point!
「売れません」と言われたのは、
土地が悪いのではなく、“見えにくい価値”だからかもしれません。
“いっそ手放したい”と思ってしまう、その気持ちも当然です
それでも
「もうこの土地、いっそ引き取ってほしい…」
そんな思いがふと頭をよぎったことはあるかもしれません。
それは決しておかしなことではありません。
むしろ、多くの地主が感じている“自然な感情”です。
管理の手間、地代の安さ、話の通じない借地人…
底地を持っていても、自由に使えるわけではありません。
建物は借地人のもので、何をするにも許可や合意が必要。
雑草が伸びても、外構が壊れていても、
地主には維持責任だけが残り、地代はほんのわずか。
しかも借地人が高齢化していたり、連絡がとりにくかったりすると、
今後どうなるのか、見通しがまったく立たないという状況に。
家族に引き継げる? 相続人もいない?──不安の根は深い
「このまま私が年を取ったら、誰がこの土地を管理するの?」
「子どもには負担をかけたくない…」
そう考えると、“もう持っていたくない”と思うのも無理はありません。
しかも、「相談したくても、どこに聞けばいいのか分からない」
「不動産会社に聞いても、はっきり断られて終わった」
そんな“出口のない不安”を、一人で抱え続けていませんか?
あなたの“もう持ちたくない”は、弱さではなく“整理のサイン”
無理に前向きになる必要はありません。
不安をそのままにせず、正しく整理することで、
次の選択肢が見えてくるのです。
“有料で引き取ってもらう”という現実に直面したら
土地は資産──そう思っていた時代とは違い、
今は「お金を払って引き取ってもらう」というケースが増えています。
驚かれるかもしれませんが、これは現実です。
実際にある「有料引き取り」サービス
たとえば、以下のようなニュースが注目されています:

記事では、誰にも引き継げず、売れず、維持もできない土地を、
数十万円の費用を支払って専門業者に引き取ってもらったというケースが紹介されています。
しかもこれは一部の例ではなく、
国土交通省が注意喚起を出すほどに広がっている動きです。
「誰にも引き継げない」時代の出口戦略
- 子どもが土地を引き継ぎたがらない
- 借地人が高齢で、将来が読めない
- 家族に迷惑をかけたくない
こうした悩みを抱える地主が、
最後の選択肢として「有料引き取り」を選ぶ──
それが、今の土地問題の“出口のひとつ”になりつつあるのです。
でも、ちょっと待ってください。
そこまでしないといけない土地なのか。
本当に、他に道はないのか。
「もしかして、手放さずに済む方法もあるんじゃないか?」
そんな小さな希望を、ここで一度考えてみてください。
たとえば──
- 地代や契約内容を整理することで、持ち続けやすくなるかもしれない
- 借地人と話をすることで、売却や買取の選択肢が出てくるかもしれない
- 一人で考えていたから見えなかった「第三の道」があるかもしれない
Point!
有料での引き取りは、確かに“最後の選択肢”として存在します。
でもそれは、「何も整理せずに諦める」前に使う手ではありません。
この次のSTEPでは、“ちょっと待って”のその先──
実際にあった活用事例をご紹介します。
“活かす”という選択肢は、思っていたよりも広いかもしれない
「いっそ引き取ってほしい」──そんなふうに思った後で、
ふと目に入った、底地の活用成功事例。
実は最近、「借地人と連携して高値で売却できた」
「底地を買い取ってもらって資産化できた」など、
底地を活かした事例も少しずつ広がってきています。
一見うまくいっているように見える“活用成功例”
🏢 事例①:借地人と共同で借地権ごと売却(東京都)
建物が老朽化し、借地人が建替希望。地主が合意して借地権を整理し、
一括で第三者に売却。結果的に数千万円の売却益に。
🏪 事例②:再開発見込みの底地をファンドが購入(横浜市)
複数の借地付き建物をまとめて不動産ファンドが取得。
借地条件を再構築して再開発用地に。底地は高評価で取引。
🏘 事例③:老朽アパートの底地を“収益物件”として売却(川崎市郊外)
再建築不可の古アパートだが、賃料が残っていたため、
投資家が“そのままの状態”で購入。地代収入も収益対象に。
こうした事例を見ると、「うちにも活用の道があるかも…」と思うかもしれません。
……でも、それって“うち”の話?
たしかに先程の活用事例は都心の条件の整った底地です。
「いやいや、うちは都心じゃないし…」
「借地人も高齢で、建替なんて話は出ないし…」
「ファンドや不動産会社が興味を持つような場所じゃないし…」
──そう思うのは当然です。
ですが、地方や郊外でも「あきらめずに動いた人」には、選択肢があった事例も。
郊外・地方でも「できた」事例はあります
🏡 事例④:空き家バンクを通じて地域団体とマッチング(長野県)
借地人が亡くなり空き家に。地主が町役場に相談した結果、
地域活動団体と短期貸与契約。収益はわずかでも、維持と関係再構築に成功。
🛠 事例⑤:隣地所有者と協力して“2区画開発”に(埼玉県郊外)
建物解体後、隣地所有者と共同で土地を整形。
不動産会社が再販目的で取得し、売却成立。
🏫 事例⑥:市役所との対話で公的機関に短期貸与(山口県)
維持費がかさんで困っていた地主が、市のまちづくり課に相談。
近隣施設の資材保管スペースとして一時利用されることに。
これらの事例に共通しているのは、地主がひとりで判断したわけではないということ。
誰かに相談した。
契約を見直した。
思い切って一歩、踏み出した。
Point!
うまくいった人は、特別な人ではありません。
「このままじゃいけない」と感じて、
正しい整理と対話を始めた人なんです。
大切なのは、“一人で抱え続けない”という選択
ここまで読んできて、どこかホッとした気持ちになった方もいれば、
「やっぱり難しそう…」と感じた方もいるかもしれません。
でも、はっきり言えることがひとつあります。
一人で悩まなくていいんです。
私たちは、いきなり「売りましょう」と迫るようなことはしません。
まずは、あなたの土地を“整理する”お手伝いから始めます。
まずは「整理」から。判断はそのあとで大丈夫です
私たちの相談では、こんな整理を一緒に進めます:
- 地代や契約期間の見直し
- 借地人との関係性や意向の棚卸し
- 固定資産税・相続評価の確認
- 建物の老朽化状況や今後の維持可否
これらを“見える化”することで、持ち続ける道も、手放す道も、選べる状態に整えることができます。
それでも「やっぱり不安」「決められない」方へ
もし、ここまでの話を聞いてもやっぱり
「整理する時間もない」「一刻も早く手放したい」
という気持ちがあるなら──
私たちは、正しく土地を評価し、状況を理解した上で相談に応じてくれる信頼ある業者もご紹介可能です。
Point!
「いきなり売る」ではなく、「納得して売る」を一緒に考える。
それが、私たちが大切にしている姿勢です。
“いっそ”と感じたら、まずはご相談ください
底地は、手を入れるだけで見え方が変わることもあります。
あなたのケースに合った選択肢を、私たちと一緒に整理してみませんか?
残す・活かす・引き継ぐ・売る──
どんな道を選んでも、後悔しない判断ができるように。
私たちが、その一歩をサポートします。
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